過去形と過去完了形 (★★★ 上級)

過去形と過去完了形 (★★★ 上級)

手(パー) 過去完了形とは「had + 動詞の過去分詞」ですが、日本人の苦手項目にまず入りそうな
文法問題です。

いつ使うのか、いつ使わなくて良いのか、過去形じゃだめなのか、あいまいな方も多いのではないでしょうか?

手(パー) まず、お伝えしたいことは、

・ 英語は時系列にうるさい(何が先で、何が後なのか)
・ 相手に分かるように順を追う、または、時制を使い分けることにより、
  分かりやすく伝えなければならない

ということです。

そのためには、日本語で書く・話す時よりも時間軸(time line)を意識して、頭の中に
描きつつ書く・話すとよいかもしれません。


英語de日記で見られる「よくある間違い」は、

1.過去完了形を使うべきところを使ってない
2.単純に過去形で良いところを過去完了形を使っている

と両極端で、2も結構多い間違いです。


2の方からご説明しますと、

I took many photos.
私は沢山写真を撮った

という単独の過去の出来事で、既に終わっている場合は、過去完了形にする必要はありません。
単純に過去形を使います。

別の出来事と関連性があれば、古いほうの出来事を過去完了で表します

I had taken many photos when it started to rain.
雨が降り出したとき、私は沢山の写真を撮ったところだった
(写真を撮ったのが先、雨が降り出したのが後)

と覚えて頂くと良いと思います。


1をご説明するため、過去完了形の例文を挙げてみます。

The train had already departed before they got to the station.
彼らが駅に着く前に電車は既に発車していた

Mr.Green had been the head of the NGO before he went to China.
グリーン氏は中国に行くまでそのNGOの責任者だった。

He did not speak to me until I had finished my coffee.
彼は私がコーヒーを飲み終わるまで私に話しかけなかった。

いずれも、過去の出来事が2つあり、より古い出来事の方が過去完了形(had + 過去分詞)で表現されています。

過去完了形は、現在完了形(have + 過去分詞)と同様に動作・状態の完了、経験、状態の継続などを表します。


ここで、「え、でも過去形だけでも構わないんじゃない?」と思われた皆様、
そうなのです!

上記のルールがあるにも関わらず、過去分詞形を使わず、過去形のみで
過去の出来事複数を表現することが、少なからずあります。

これだから、英語は難しい、、、あせあせ(飛び散る汗)です。


after / before / until / by the time など順序関係を示す接続詞が使われている場合、または文脈から前後(順序)関係が明らかな場合には過去完了形を使わず、過去時制を使うことが往々にあります。インフォーマルな文章ではその傾向が強くなります。

また、出来事を順番通りに並べる場合は過去分詞を使う必要がありません。


例1: 連続で起こった過去の出来事を順序どおりに述べる場合

I got up, washed my face, and went out.
私は起きて顔を洗い、出て行った。


例2: 時間順序を示す言葉がある場合

I lost the watch I bought the day before.
私は前に日に買った腕時計をなくしてしまった。

過去完了形を使う場合は
→ I lost the watch I had bought the day before.

例3: 文脈から前後(順序)関係が明らかな場合

They liked the antique table that the store carefully fixed.
彼らは店が丁寧に修繕したアンティークテーブルを気に入った。

過去完了形を使う場合は
→ They liked the antique table that the store carefully had fixed.

 

長くなりましたが、ご参考になれば幸いです。 
 

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